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2025年1月に再オープン致しました。
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コーヒーのうつわがある生活

コーヒーのうつわがある生活

こんにちは。

今月より、ILOILO JOURNALをお届けすることになりました。

 

こちらのILOILO JOURNALではILOILOスタッフが日本全国・世界各地から見つけてきた"暮らしの宝物"についてのお話を、数々の素敵な商品を作成してくださっている職人・アーティストの目線から、その時々で異なる目線で、より深くお伝えしていきます。

  

さて。いきなりですが質問です。

皆さんはコーヒーはお好きですか?

「はい もちろん。コーヒーが好きです。」と答える方も

「いえ 私は紅茶の方が好みです。」と答える方も、どちらもいらっしゃるかと思います。

 

もう1つ質問です。

「もちろん。」と答えてくださったみなさまは、

どういった雰囲気でコーヒーを飲むのが一番お好きでしょうか?

 

インテリアが素敵な、行きつけのカフェでコーヒーを飲む時間、

自宅でお気に入りの椅子に座って、自分で入れたコーヒーを飲む時間、

みなさん、シチュエーションは様々かと思います。

ただ、その中で共通しているのは「自分ならではのリラックスタイムであり、肩の力を抜いてコーヒーを楽しめる場所」ではないでしょうか。

 

ILOILOのスタッフも全員、コーヒーを楽しむ時間が大好きです。

ショップを立ち上げ、まずオリジナルプロダクトとして作ろうと考えたのが「コーヒーを飲むための食器」でした。

 

どんな形が良いのだろう?

今までになかったけれど、ILOILOとして新しく提案できる形はないか?と

試行錯誤した結果、生まれたのが

&ILOILO project第一弾 「コーヒーのうつわ Hiromu Nagato」です。

 

「コーヒーのうつわ」を使うシーンとしてまず想像したのは、一年が終わる大晦日の午後。

年越しの準備を終えて、家族と一緒にほっと一息コーヒーを淹れる時間のこと。

一年を振り返りながら大事な人と過ごす時、どんなうつわでコーヒーを飲んだら美味しいだろう?

そんな話を陶芸家の長戸 裕夢さんと交わしながら、アイデアをふくらませていきました。

 

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陶芸家:長戸 裕夢さんについて

 

長戸 裕夢(ながと ひろむ)さんは現在、愛媛県の砥部町で暮らしながら、ご家族で営む長戸製陶所で作陶を続けていらっしゃいます。

長戸さんの作風のおおきな特徴は、「温故知新」。

地元の砥部町周辺で最も古いとされる、およそ270年前の北川毛窯のちいさな陶片からインスピレーションを得て、当時の技法の再現にチャレンジするなど、焼き物のあらたな可能性を追求し続けている気鋭の作家さんです。

 

今回のコラボレーションは、現代の私たちの生活にとても身近な存在である「コーヒー」をテーマにしたもの。

コーヒーを美味しくいただく・コーヒーを飲む時間を少しだけ緩やかにする・温度や香りを楽しむ。

日常のなかで、うつわと一緒に新しいスタイルを作り上げていただきたいと考え、制作に取り組みました。

 

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コーヒーのうつわのかたちについて

 

両手で抱えるまあるいかたち。このかたちの元となったのは、日本人に馴染み深い、抹茶を点てるお椀。

この形を提案してくれたのは長戸さんでした。

毎日の作陶の休憩時間にはコーヒーよりも抹茶を好むという長戸さん。

「抹茶は両手でうつわを持って、ゆっくりいただくものです。コーヒーは文字通り“片手間”に飲む印象がありました。だから今回は、コーヒーを時間を作ってきちんと飲むことを意識して、両手で持つうつわにしようと思いました。」(長戸さん)

 

昨今はスペシャリティコーヒーの店が日本全国・世界各地に次々と生まれ、

自宅でも同じように美味しいコーヒーをいただこうと、コーヒーを淹れるための道具を自宅に揃えている方もいらっしゃるかと思います。

世界共通認識として、着々とおいしいコーヒーのあり方やライフスタイルのあり方が形成されていく中で、

「コーヒーは取っ手のついたマグカップに入れて、片手で飲むもの。」という概念を覆してくれ、抹茶を嗜む文化のある日本人にとっても新たな経験となるコーヒーのうつわは、「温故知新」を取り入れている長戸さんならではの視点で作り上げられた、ILOILOと長戸さんからの新しい提案です。

 

「自分の想像以外のものからインスパイアされるのは、新しいチャレンジだと思いました。」と、長戸さんもコーヒーのうつわの制作にあたってお話しをしてくれました。

 

コーヒーのうつわは、大人の両手にちょうど収まるサイズになっています。

持ってみると、なるほど、うつわのまあるいかたちが手によく馴染みます。

手仕事ならではの少し歪みのある形は、太古の人々が使っていた“土器”からインスピレーションを受けているため。

長戸さんが以前制作された土器をテーマにしたシリーズと同じ型を使い、粘土を型に押し当てて手の感覚で厚さを測って成形をしています。

そのため、ひとつとして同じ形のうつわはありません。うつわ自体にも少し厚みがあり、手に持った時や口をつけた瞬間に、うつわの“表情”を感じられるのも大きな特徴です。

 

ぜひみなさまにも、コーヒーのうつわから新たな生活のヒントやインスピレーションを得ていただければと思います。

 

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日常を楽しむコーヒーのうつわ

 

例えばこんな、コーヒーのうつわがある生活。

 

何も予定のない、よく晴れた休日の朝。

ぐっすり眠っていつも通りに朝起きただけで、なんだか得した気分になれる1日の始まり。

時間が取れた時に時間をかけて読みたかった雑誌を読むために、ミルでコーヒー豆をひき、ハンドドリップでゆっくりと自分のために1杯のコーヒーを入れる。

昨日の帰りに、朝ごはん用にと買っておいたお気に入りのお店のパンも一緒に。

 

基本的には雑誌に集中しているけれど、文章の区切りにさしかかって一息つきたい時、コーヒーのうつわを両手で抱えて香りを楽しみながら少しずつコーヒーを飲む。

先日買ってきたコーヒー豆は酸味があるけれどとても香ばしく、自分好みの味だった。次はもっと上手にコーヒーを淹れられるように淹れ方の研究をしてみよう。

 

毎日の朝食がわりに、コーヒーを一杯だけ。

 

平日、早い時間に起きて、ちょっと身体が重たい朝。

朝ごはんを食べるほどお腹は空いていないけれど、目覚めの一杯を飲んでから出かけたい時。

両手でうつわを抱えて飲むコーヒーのうつわは、じんわりと手のひらから暖かさを感じ、気だるくまどろんだ瞼も優しく開いてくれる気がします。

忙しい日々でも、5分くらいのゆったりとしたコーヒーを楽しむ時間を取って、過ごしていきたいものです。

 

心地よいと感じるコーヒーの時間は人それぞれですが、

コーヒーのうつわとともにリラックスした時間を楽しんでいただけたらと思います。

 

コーヒーのうつわシリーズは現在8つのモデルがそろっています。

両手に収まるサイズ感は共通ですが、全て長戸 裕夢さんによる手仕事によるプロダクトのため、

1つ1つサイズ感は微妙に異なります。

絵柄や土の表情、模様なども各モデル個性がありますので、

お気に入りの一品を見つけてください。

(2019/9 追記: 一部欠品しておりましたが、現在2つのモデルは購入可能となっております。)

 

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