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2025年1月に再オープン致しました。
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ノスタルジックにキュンとする、長戸製陶所【古砥部 花垣文】のうつわ

ノスタルジックにキュンとする、長戸製陶所【古砥部 花垣文】のうつわ

 

 

愛媛県の砥部川沿いに位置する長戸製陶所の陶彩窯は、伝統的な「砥部焼」を継承しながら、現代の生活に馴染むようモダンな風を取り入れた窯元です。

 

その一家相伝で受け継がれる長戸製陶所、そしてそのうつわのなかでも、ひときわ可憐な【古砥部 花垣文】のシリーズをご紹介します。

 

 

長戸製陶所の【古砥部】のうつわ

 

長戸製陶所とは、愛媛県伊予郡の砥部町にある、砥部焼きの窯元のひとつです。四代続く陶芸一家であり、現在はその長戸家の3人が作陶し、モダンでかつ懐かしさのあるデザインを生み出しています。

 

砥部焼とは、現在愛媛県の無形文化財に指定されている伝統的な焼き物のこと。その窯元のある地域の山から、陶磁器の原料である良質な陶石が採石されることで、江戸時代中期から盛んになりました。白磁に呉須の染付、といった、白地に藍色の絵付けがされることが特徴で、繊細でかっちりとしつつ、食器としての機能性に優れたうつわです。

 

しかし、現代の流通や機械工業の発展により、世界各国様々なテーブルウェアや安価な食器が氾濫し、砥部焼きをはじめとして国内の多くの窯元がのれんを畳みました。その風潮のなか、長戸製陶所は「砥部焼」を新たなかたちとして日々新鮮なデザインを取り入れ、現代の食卓に懐かしくもモダンな空気を取り入れるうつわづくりによって、陶芸ファンにも人気を博しています。

 

その長戸製陶所のうつわのなかでも【古砥部シリーズ】は、砥部焼創業から明治初期に至るまでの最も古いスタイルを取り入れたもの。砥部焼の伝統的な染付の技法を生かし、江戸時代の文様を用いたレトロなシリーズです。

 

 

その古砥部シリーズの【花垣文】のラインナップは、コバルトブルーの幾何学模様にしっとりとした赤いドットの模様が可憐な印象の、とってもノスタルジックなうつわたち。

 

繊細に貫入の入ったガラス質の釉薬に、ちいさな花の文様が透きとおって、どこかヨーロッパの陶磁器を思い起こさせる【花垣文】のシリーズ。そのなかから、ILOILO LIFE STOREで取り扱っている茶碗、五寸皿、小皿の魅力に迫りましょう。

 

 

毎日の食卓に【古砥部 花垣文 茶碗】

 

長戸製陶所 古砥部 花垣文 茶碗

美しいフォルムでかつ軽く、丈夫であることが特徴の長戸製陶所のうつわですが、この【古砥部 花垣文】の茶碗はひときわその良さが現れたもの。片手で持ち上げることを前提として、より軽やかに作り込まれています。

 

じんわりと滲む染付の筆遣いがノスタルジックで、手に取るほどに魅入ってしまいます。どこか北欧デザインにも通じるモダンな印象ながら、手作業で作られる、伝統の窯元ならではの気心が感じられるうつわです。

 

 

 

脚(高台)が高く、杯のようなかたちも特徴的。薄づくりの茶碗はご飯の熱で熱くなりがちですが、この高台のおかげで安心して持ち上げられます。また、和洋折衷のデザインのため、ご飯茶碗としてだけではなく、ビシソワーズなど少量のスープボウルとして使っても良さそうです。

 

▫︎サイズ:径11.5cm×高さ5.7cm前後

     重さ170g~190g前後(270ml)

▫︎素材:磁器
▫︎機能:電子レンジ使用:〇、食器洗浄機使用:〇

 

マルチに使える【古砥部 花垣文 五寸皿】

 

こちらは「五寸皿」。五寸皿とはその名の通り、五寸=16センチの皿のこと。五寸皿は主に取り皿として使われますが、この【花垣文】の五寸皿は深さがあるので、ちょっとした和え物や煮付けなどの惣菜を盛り付けるのもおすすめです。

 

しっかりとした縁取りで一見「普通の和食器」のような佇まいですが、見れば見るほどその魅力が理解できます。磁器と釉薬の冷たさと、かたちと文様の暖かみにいつのまにか虜になってしまうでしょう。

 

家族の数だけ一揃い欲しくなる一品です。庭の植物をすこし添えるだけでいっそう洗練された様子になり、ちょっとしたおつまみも高級料亭のつきだしのよう。

 

こうしたお皿をたくさん揃えたら、重箱の代わりにお正月のおせちを盛り付けてみるのも、普段と一味違った新年を迎えられるかもしれませんね。

 

▫︎サイズ:径15cm×高さ4cm前後

     重さ250g~270g前後(300ml)

▫︎素材:磁器
▫︎機能:電子レンジ使用:〇、食器洗浄機使用:〇

 

小さく可愛らしい【古砥部 花垣文 小皿】

 

上の五寸皿をひとまわり小さくしたのがこちらの小皿。大きさは3.5寸で、直径約10センチの手のひらサイズのうつわです。

 

【古砥部 花垣文】のシリーズを通して高台が高く、そのため日常的使いでもちょっぴり高級感があります。

 

きんぴらや酢の物などの前菜やおつまみ、またフルーツやお茶菓子を添えたり。深みがあるので、薬味を凝って醤油皿としても使えます。高さは約3センチと高めになっており、手に取りやすいかたち。五寸皿と同じデザインなので、おそろいにして使いたい小皿です。

 

陶芸家の手作業により、工業製品のような完璧な円ではなく、ほんのすこし歪みをつけているのもかわいいポイント。スタックして見える戸棚にしまっておきたくなります。

 

▫︎サイズ:径10.5cm×高さ3cm前後

     重さ100g~120g前後(100ml)

▫︎素材:磁器
▫︎機能:電子レンジ使用:〇、食器洗浄機使用:〇

 

日常にほんのり華を添える花垣文のうつわ

 

これら長戸製陶所の【古砥部】シリーズは、細かな釉薬の貫入が魅力的。使い続けるほどに風合いが変わり、より「古陶」のような味わいが出てくるのも、日本陶芸独特の美しさです。

 

和食にはもちろん、洋風の食事やスイーツ、フルーツを添えても、より可愛らしさが際立つでしょう、この【花垣文】の茶碗で杏仁豆腐を作ったり、五寸皿に抹茶ケーキを盛り付けたり、小皿にはプリンを盛り付けてみるなど、色々と使い方を工夫してみてください。

 

Text, Photo: Matsushita Saori

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